2025/06/25 15:38

Nishiwaga Pedals(にしわがペダルズ)の有馬です。

以前作成した動画ですが、トランスペアレント系(特にBluesbreaker系)オーバードライブの比較動画のご紹介です。

現行販売しているオーバードライブペダルSnowmeltは、Marshall 『Bluesbreaker』の回路を参考にしアレンジを加えたモデルです。
このSnowmeltを製作するにあたり、Bluesbreaker系の数種類を試していました。
以前からBluesbreaker系オーバードライブのジャキっとしたサウンドが好みだったため、Nishiwaga Pedalsの製品では早い段階で検討を行っていました。

そして、試行錯誤をへて完成したのがSnowmeltです。
当初は、オーバードライブペダルWarabiのGreenDrive(TS系)に使用している高音質オーディオ用オペアンプでサウンドを作り込んでいく予定でしたが、オペアンプを数種類試してみると、別のオペアンプであきらかに好みのサウンドに変貌したため、そちらで作り込んでいくことになりました。

もともとは、Bunaというペダル名称の予定でしたが、そのサウンドからは雪を踏みしめる際の音がイメージできたためSnowmeltという、雪をイメージできる名称に決定した経緯があります。


Bluesbreaker系は、個人的にかなり好みなオーバードライブペダルでどれも素晴らしいと思えるので、比較はSnowmeltに不利にはたらく可能性がありましたが、温かみがありそのコーティングの上に心地良いザラツキ感のあるサウンドは他と比較しても遜色ないものと個人的には思い比較動画を作成しました。

4種類と比較したため、順番にご紹介します。

まずは、オリジナルであるMarshall 『Bluesbreaker』(復刻版リイシュー)です。
シングルコイルピックアップでの比較動画です。
続いて、ハムバッカーでの比較動画です。
Bluesbreakerは、ナチュラルな歪み感で名前の通りブルージーなフレーズにマッチします。
しかし、Snowmeltはそのニュアンスを残しながらも、現代的なフレーズ特にアルペジオ系フレーズの響きを重視したサウンドチューニングを行ったため、方向性は同じでも少し違った印象に聴こえると思います。


2台目は、MXR  『Duke of Tone』です。
MXRとANALOG.MANとのコラボレーションモデルで、『King of Tone』を基にしたオーバードライブペダルです。
独特のコーティングされたようなサウンドで、Bluesbreaker系ではKing of Toneを比較対象としたモデルも多いのではないでしょうか。

シングルコイルピックアップでの比較動画です。
続いて、ハムバッカーでの比較動画です。

動画のサムネイルからもわかるように、Duke of Toneはかなり小型です。
近年、この小型サイズが多い印象ですが、個人的にはケースは大型が好みです。視覚的な先入観かもしれませんが、同じ回路でも大きなケースに入れると音像にやや広がりを感じることがあります。

これは、SnowmeltとSnowmelt Halfで確認しています。
僅かではありますが、アンプを通した出音では音像の違いを感じます。
GND面積による違いかと考えていますが断定は難しいレベルです。

この音像の違いを動画でも再現したいのですが、現状では難しいところです。


3台目は、JHS Pedals  『Morning Glory V4』です。
トランスペアレント系オーバードライブといえば、かなりの確率で登場するペダルです。
このペダルは、個人的にも歴代ベスト3に入るペダルと考えているため、比較動画はかなり迷いました。

しかし、Snowmeltのコーティング感とザラツキ感のバランスは良いサウンドだと自負しているため作成してみました。
違いを動画で確認してみてください。

まずは、シングルコイルピックアップでの比較動画です。
続いて、ハムバッカーでの比較動画です。
好みの問題になりますので、Snowmeltが好みの方はぜひ手にとってみてください。


4台目は、Bluesbreaker系ではありませんが、トランスペアレント系ということでBOSS  『BD-2 Blues driver』です。
シングルコイルピックアップでの比較動画です。
続いて、ハムバッカーでの比較動画です。
BD-2は、おそらく歪みエフェクターの中でもトップクラスに売れているエフェクターだと思います。
手の届きやすい価格、信頼のブランド、安定的な品質、ある意味では王者との比較でおこがましさを感じてしまいますが、Snowmeltのサウンドには自信があるので比較動画を作ってみました。


以上で比較動画のご紹介を終わります。

歪みエフェクターは、原音を増幅させる過程で積極的に歪ませます。
オーディオアンプでは、考えられないようなことをしているわけです。
ある意味では、原音を壊して再構築していくともいえるかもしれません。

よって、歪みサウンドの良し悪しは、最終的には個人の好みになると私は考えています。
動画で、Snowmeltのサウンドが気になった方は、ぜひ手にとってみてください。

Bluesbreaker系の方向性でありながら、個性も出ていると思っています。
また、完全ハンドメイドで製作している都合上、量には限りがあるため、そうそうかぶらないと思います。
フルサイズ版がおすすめですが、ブースター機能を省いたSnowmelt Halfも販売中です。