2024/04/23 10:50

Nishiwaga Pedals(にしわがペダルズ)の有馬です。

2024年4月23日販売開始のハイゲインディストーションペダルKatakuri V2のご紹介です。
2024年1月から構想を練り始め、3月上旬に基板完成、3月中旬にケース内配線の決定、3月中旬~下旬にはケースの塗装検討などを行い、3月末にKatakuri V2が完成しました。

そして、2024年4月初めから販売用を製作開始。
なんとか予定通り、2024年のゴールデンウィーク前に販売開始することが出来ました。


もともと、ハイゲインディストーションペダルKatakuriを販売していたわけですが、オーバードライブ&ブーストペダルSnowmeltを製作してからハイゲインサウンドに有効な回路が見えてきたため、回路変更を実施しバージョン2を製作した経緯があります。

バージョン1では、デュアルチャンネルとはいえ、ほぼ同じ回路構成で部品や部品定数に違いをもたせることで、歪み感やサウンドのカラーを変えていました。

バージョン2でも、その方向性は踏襲しようと考えていましたが、途中で試作してみた回路が思いのほか良好であったため、別回路構成のデュアルチャンネルディストーションを最終的には製作しました。

どちらのチャンネルも、アンプライクでオーバードライブの歪みを増したようなナチュラルさがあるため、クリーンアンプをハイゲインサウンドまでもっていきたい方におすすめです。


●B Channel
Input端子側の3つのつまみで構成されているのがBチャンネルです。
塗装カラーがブルーなので、Bチャンネルとしました。
こちらは、バージョン1の回路を元に、一部回路修正することでパワー感が増しました。
サウンドの特徴としては、やや中域にパワーを集中させ、音像的にもややまとまって聞こえるサウンドです。

ゲイン幅が広めなので、ローゲインではオーバードライブペダルのような使い方も出来るかもしれません。
ゲインを上げていけば、ギターソロでも十分に使える範囲の歪み感だと思います。

●R Channel
Output端子側の4つのつまみで構成されているのがRチャンネルです。
塗装カラーがレッドなので、Rチャンネルとしました。
Bチャンネルとは、別の回路構成になっています。
Bチャンネルよりも、ゲイン幅は狭いのですが、ややレンジ感の広いサウンドが魅力です。

ゲイン量自体は、Bチャンネルよりやや高いので個人的にはハイゲインをメインに使用しています。

トーンコントロールは、HiとLoがあり、高域側と低域側の特性を調整可能です。
まずは、どちらもセンターに調整し、そこから自分の好きなサウンドへ可変していくのが良いかと思います。

高域側の可変は分かりやすい可変ですが、低域側の可変域はそれほど大きくないため、6弦のブリッジミュートで好きなサウンドに追い込んでいくのが良いかもしれません。

●ハンドワイヤード基板
Nishiwaga Pedalsとしては、ここまでハンドワイヤード基板で製作してきましたので、Katakuri V2についてもプリント基板は使用せず、ユニバーサル基板を使用して、部品の足同士を接触させハンダ付けするハンドワイヤード基板で製作しています。
部品点数が多めだったので、基板設計には少し時間がかかりましたが、なんとか完成までこぎ着けました。
プリント基板で製作すれば半分以下の時間で製作できると思いますが、個人的には、ハンドメイドペダルとして譲れないポイントだと思っています。

●カタクリについて
最後に、コンセプトになっている「カタクリ」について少々ふれておきます。
カタクリは、早春に花を咲かせます。
私が住む岩手県西和賀町(にしわがまち)では、町の花として群生地もあります。

Nishiwaga Pedalsでは、西和賀町に由来するものからインスピレーションを得て製作するペダルを基本としていますので、ディストーションペダルを製作する際にも、何をコンセプトにするかを検討していました。

まずは、ディストーションということで、カラーはブラック、レッド系かなというところからスタートしていきました。

そこで、カタクリの花は、紫のような色合いなのでカラーリングとしてはありだと思いました。
サウンドに関しては、イメージが少しずれるかと考えましたが、カタクリの花はうつむいた咲き方をしますが、花びらは見方によっては鋭利であり、炎のようにも見えます。

うつむきかげんで、歪ませたサウンドを奏でる。
そういうイメージも悪くないなと思い、ペダル名称をKatakuriに決定しました。

クリーンアンプで、ハイゲインサウンドを奏でたいギター弾きの方々に届くことを期待しています。