2023/01/26 09:54
Nishiwaga Pedals(にしわがペダルズ)の有馬です。
エフェクター(ペダル)は、ケースの中に電子回路基板が入っていることで音を変化させています。
そして、基本的に一般流通品は、大量生産が行いやすいプリント基板を使用し、基板実装業者で多くの部品を自動実装で行っています。
ハンドメイドダブルオーバードライブペダルのWarabiについては、基板もなるべくハンドメイドにしたかった為、ユニバーサル基板に部品を設置し、ハンダ付けする方式を採用しています。
ユニバーサル基板は、均等に穴が空いていて、裏面には銅箔になっているためハンダ付けが可能です。
このように、部品を設置し裏面はハンダ付けを行います。
部品の足を繋げていくことで回路を組み立てていきます。
回路図通りに部品を繋げていけば音は出ますが、部品配置や配線の長さによって、音に色々な影響を及ぼします。
したがって、部品配置や配線を決定する基板設計が重要になります。
Warabiの場合は、ユニバーサル基板と部品を写真に撮り、それをデータとしてPCに取り込んで部品配置と配線を検討していきました。
部品によっては、最短配線でないと効果が減少していったり、ノイズの原因になったりもします。
基本的には、部品の特性を十分にいかしつつ、基板自体はより小さく、配線はより短く、何度も配置を替えながら最適解を探していきます。
これまでに、回路設計の業務を行っていたことがあるのですが、ここにきてその経験が役に立っていることを実感しています。
こうしてWarabiの場合は、初回の基板製作でサウンド的にも問題ないレベルのものに仕上がりました。
部品の配置や配線は手順としてデータ化し、毎回同じ手順で製作することでハンドメイド基板とはいえ品質を保てるようにしています。